親父、人の靴を持ち帰る

 こんにちは。オレです。

 親父は、デイサービスに出かける時は手提げ袋を持っていきます。中に何が入ってるのかチェックすると、眼鏡が2つ(日常生活用と老眼鏡)、筆箱、ポケットテッシュ、タオルが1枚、夏物の帽子(?)です。会社に行ってる(と思ってる)彼にとってこれらは仕事用の7つ道具です。油断すると、これにテレビやエアコンのリモコン、電気シェーバー、箱入りテッシュ等が加わります。

 毎日、帰宅するとオレや嫁が座っているダイニングのテーブルまでやって来て、7つ道具を広げて見せてくれます。「はい、ありがとうございます。明日も仕事を頑張ってください」と言うと嬉しそうにまた手提げ袋に詰めて自分の部屋に戻るのです。

 昨日もいつものようにダイニングテーブルにドン!と手提げ袋を置いた親父。気のせいでしょうか、ちょっと重そうです。まずは眼鏡ケースを取り出し、筆箱、ポケットテッシュ、タオル、夏物帽子とレギュラーメンバーを次々にテーブルに並べます。

 これで終わりと思いきや、続いてスリッパが登場。そして最後に何故かウォーキングシューズです。「お父さん、お父さん、テーブルに靴を置かないでください」と嫁が注意。

 しかしこのスリッパも靴もオレらは見覚えのないもの。靴にいたってはサイズ的に女性用みたいです。よく見ると見知らぬ名前も書いてあります。すぐにデイサービス施設に電話して、事情を話すとスリッパも靴も他の女性利用者さんのものだと判明。明日の送迎車のスタッフに渡してくださいという事で解決しました。

 嫁から「何で人の靴を持ってきたの?」と聞かれると「パクってきた。へへへっ」と悪びれる素振りも見せない親父。恐らくふざけて答えているのでしょうが、手提げ袋に入れた時点では自分の物と人の物との見分けもつかない状態だったのかもしれません。

 毎日の持ち物チェックも必須となってきたようです。そういえば、以前持って帰ってきた補聴器も持ち主不明で中に浮いたままだなぁ。

本日のじい様プレート

(カボチャの煮付け、紅白なます、焼き餃子)

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