じじぃまっしぐら

 こんにちは。オレです。

 最近、親父の欲が凄いのです。欲といっても金の亡者になったとか、色ボケしてしまったとかではなく、食欲が凄いのです。

 毎日のじい様プレートを見ていただければ分かると思いますが、80を越えた年寄りにしてはかなりのボリュームでしょ。プレートを始めて約半年。親父は毎日あれを完食しています。オレが憶えている限り、残した事は一度もありません。

 それどころかここ2ヶ月程は、食べ終わっても量が足りないらしく、プレートに残ったごはん粒を名残惜しそうにひと粒ずつ箸でつまんで口に運んでいます。量を増やしてあげたいのは山々ですが、血圧、血糖値関係の薬を常用している親父です。食べ過ぎは厳禁と医者から言われています。

 食べ終わると同時に「ほらほら、あっちの部屋でテレビを見ましょう」と強引に食卓を立たせています。諦めてトボトボ歩く後ろ姿がなんとも憐れに見えます。

 食事前、その食欲の凄まじさはまさに部活の練習を終えた中学生並み。まだ用意が出来る前から何度も食卓にやって来ては嫁から追いかえされています。しぶしぶ隣の部屋に戻っても、食器の「カチャン」という音がしただけで、脱兎のごとく駆けてくる親父。昔キャットフードのCMであったようにじじぃまっしぐら」状態です。

 だから、じい様プレートの写真を撮るのも親父に気付かれないようにコッソリ、コッソリとやっています。

 恐らく胃腸年齢だけなら20代じゃないかと思わせる親父なのです。

苦労して撮った本日のじい様プレート

(秋刀魚の甘露煮、明太子スパゲティサラダ、白菜と厚揚げの煮物)

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