何でもない事が幸せ

 こんにちは。オレです。

 親父が敗血症で入院してから約10日。入院初日に医者から「最悪の事態も・・・」と言われ、覚悟を決めないといけないなぁと思いながら2日過ぎ、3日過ぎ気が付けば10日経過してました。

 その間にも熱が下がらなかったり、点滴を自分で引き抜いてベッドを血だらけにしたりと周りを心配させながら親父は少しずつ元気になっているようです。

 数日前には見舞いに行った時がちょうど食事の時間。ご飯はお粥でしたが、おかずは完全な普通食。親父は食欲旺盛で完食です。

 24時間受けていた点滴も、朝夕の2回になり顔色も良くなりました。

 昨日、看護師長さんから呼び止められ、問題があった炎症数値も正常に戻っているとの事でそろそろ退院調整に入りましょう」と言われました。

 本日、担当医と話をしてみて問題無ければ明日退院になります。

 本来ならば万々歳ですが・・・正直なところオレはちょっとブルーです。

 入院当初はただただ心配で、なんとか回復してくださいという事で頭がいっぱいでした。もちろん元気になってくれた事は嬉しいです。

 しかし、親父が入院してからのオレ達の生活・・・久しぶりに送れた平穏な暮らしでした。

 親父が認知症になってから約1年。オレも嫁も心の休まる日はありませんでした。常に親父の事を気にしなけばいけない生活。それがここ10日程は、親父の事は病院にお願いして自分達の事だけを考える事が出来たのです。

 たまたま、オレにパソコン関係の仕事の依頼があり、毎日夜中まで忙しかったです。でもまったく苦になりませんでした。自分のペースで自分の事に没頭できるのって物凄く幸せな事なんだなぁと思いました。

 オレの身近に忙しい自慢がクセの人がいます。自分はこんなに頑張ってるんだー!と同情を引こうとします。でも自分の好きな仕事や勉強で自分の為に忙しいのってオレから言わせれば、こんな幸せな事はありません

 食事の時間。いつもなら親父の食べこぼしや薬を飲ませたりとかで忙しく、ゆっくりとは出来ません。更に会話も親父のチンプンカンプンな言動の相手で精一杯。とても家族団らんとは程遠い食卓です。

 それがオレと嫁と息子の3人でゆっくりと会話をしながらの食事。本当に当たり前の事ですが、新鮮で幸せを感じました。

 親父の退院・・・これらの「幸せ」を感じた平穏な生活も終了です。また以前の日常に。しかも入院生活で体も頭も前より衰えていると思います。

 数日はオレも元のペースに戻れずにキツいんだろうなぁ。でも逃げるわけもいけません。何とかまた慣れなくては・・・。

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