正月に思い出した事

 あけましておめでとうございます。オレです。

 大晦日・元日と在宅介護だった親父。適度にアルコールを補給しながら、これといった混乱もなく無事に過ごせました。2日よりデイサービスへ出社(?)しています。

 元日に昔からの知人の女性と話す機会がありました。彼女は昨年お母さんを亡くし、その原因となった病気が偶然にも13年前に亡くなったオレのお袋と同じでした。

 会話の中で、お袋が入退院を繰り返していた頃に触れた時、オレはある事を思い出しました。

 晩年は体調の変化や薬の副作用でせん妄状態になり、まともに会話が出来なかったお袋。オレの記憶の中で、お袋とちゃんと言葉が交わせたのは最後の入院をする際、自宅を出る時でした。

 お袋はオレに「お父さんに優しくしてあげてね」と言ったのです。当時は生活リズムの違い等からまともに会話もしていなかったオレと親父。お袋は自分が死んだ後、一人残される親父が心配だったのでしょう。

 今考えると、その言葉はお袋の遺言だったのです。でも時が経つにつれて、オレの頭の中の引き出しの奥にしまいこんでいたみたいです。

 去年、親父の介護が必要になり、仕事を辞めてオレがやらなくちゃと決めた時、周りにはお互いの為にもお父さんを施設に預ける事も考えたほうがいいよと言ってくれる方もいました。

 でも、自分で何もやらずに施設へ丸投げする事が、何かひっかかっていたのです。それはオレが長男だからでしょうか。それ以外に何かあるような気がずっとしていました。

 それこそがお袋の遺言だったのかもしれません。あの言葉が無意識のうちにオレを後押ししていたのです。

 自分のやっている事に正当性を見いだせずに自問自答していた昨年末。年が明けて、それを見つけられた気がします。

 先は分かりませんが、やれるだけはやってみようと思います。

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