勘弁してちょ・・・

 こんにちは。オレです。

 これまでに何度か書いたことがありますが、うちの親父はとにかく行動が早いです。と言っても、認知症になってから、俊敏性や瞬発力は無くなっています。日常生活の動作のひとつひとつはスローモーです。

 つまり本人の動きは早くなくても、自分が思いっ立った事に周りがペースを合わせてくれないと我慢できないのです。正確には行動が早いと言うより、展開が早いと言った方が近いと思います。

 夕方、自分が風呂に入りたくなったら服を脱ぎ出す。風呂の準備がされてなくてもお構いなしです。早々と下着姿で家中をウロウロ。食事の時もそう。腹が減ったら食卓に座り、慌てて準備する家族にプレッシャーをかけてきます。

 その度「ちょっと待っててください」と声かけすると「はい、分かりました」と返事はしますが・・・まったく分かっておりません。ほぼほぼ毎日そのやりとりが続いています。

 毎朝のデイサービスのお迎えも待ちきれません。大体午前9時過ぎなのですが、8時前から玄関で待ち、外に出ては遠くを見つめ、また玄関に座り込みの繰り返し。この間、オレは気が抜けません。ドアを開けて外に出る度に遠くへ行かないか確認が必要です。何度かうっかりした間に、家から数百メートル離れたところまで脱走した事があるのです。

 今日のお迎えの時間。「まもなく着きます」と送迎車から電話が入ると同時に「行ってきます」と外へ飛び出した親父。今日は体調が良いのか、足どり軽やかにトコトコと。慌てて後を追いかけるオレ。やっと追いついた時、親父は家からかなり離れた場所に止まった送迎車の中でした。送迎スタッフさんも、親父がひとりで歩いてきたのでビックリした様子。その後ろから必死に追いかけてきたオレの姿に苦笑されていました。

 親父の中に「待つ」という概念はもうありません。勘弁してちょ・・・

昨日のじい様プレート

(ハヤシライス、サラダ、カボチャコロッケ、さんまの竜田揚げ)

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