薬への固執を探る

 こんにちは。オレです。

以前にも書いたのですが、親父は病院から処方される認知症の薬に異様なまでに固執しています。

 デイサービスでいつもスタッフに「薬をくれ」と要求し、思うとおりにいかないと脱走する事もあるらしいです。あまりにしつこく「薬、薬」言うものですから、一週間処方されていた薬を、一日分だけ毎日もらうようにしました。

 デイに仕事に行ってる感覚の親父。薬は日当のような存在なのかなと思ってました。それなら毎日もらうとこだわりが消えるはず。

 ところが「薬をくれ」の要求は相変わらず。毎日帰る前に渡されるのに、朝からもらえないと不機嫌らしいのです。家に帰ってきても、自分が要求した時に渡されない事がスタッフの手際が悪いからだと文句タラタラです。

 なんとかならないものかと、専門医の書いたサイトを見ると、

 認知症の人がこだわりを示すとき、その背景となる原因が見つかる場合がある。原因に対して適切な手をうつことで症状が軽くなることがある。

 という文言が書かれてありました。

 はて?親父がこだわる原因って何だろう。色々考えて、もしかしたら常に自分が薬を管理したいのではないかと思ったのです。

 毎日の処方の際、手渡された時に中身までは確認してない事をデイのスタッフが気づき、試しに薬を要求した時に中身の入ってない空の袋だけを渡してみると、それで満足したそうです。これなら「薬をくれ」の要求にいつでも応えられます。

 今月からは薬は3週間分まとめて処方してもらい、毎日のデイサービスで「空の袋」だけを処方(?)されています。

 親父は自分の飲む薬(実は中身のない袋)をしっかり自分で管理して、今のところ混乱はないみたいです。

 ここまでたどり着くのに約半年かかりました(笑)

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