演出を見破る連絡ノート

 こんにちは。オレです。

 一時期、せん妄状態が続き、幻覚に悩まされていた親父。見えるはずもないものに対する恐怖感から、周りに対して攻撃的になり、家族もホトホト困り果てておりました。

 その後、専門医から薬を処方してもらい、デイケアサービスでプロのスタッフにケアをしてもらい、攻撃性が消え、幻覚も少しずつ無くなってきているようです。

 デイケアサービスには毎日通っていますが、家族とスタッフ間の連絡ノートがあります。家での親父の様子、施設での親父の様子をそれぞれ記入し、情報を共有するシステムになっています。

 まぁ、早い話が保育園や幼稚園の連絡帳みたいなものです。

 これが非常に役に立つスグレモノでして、と言うのも親父が帰宅して、その日の出来事を話してくれる中で、非常にチンプンカンプンな事を言っても、このノートを見れば一目瞭然。

 親父曰く「今日は院長に頼まれて、○○公園に行ってきた。他の年寄りが散歩に行く時に危なくないか下見だ」

 「へぇ~~親父すげーやん」と思いながら連絡ノートを見ると「今日はお弁当を持ってみんなで○○公園へ散歩に行ってきました。」という何ともホンワカした報告。

 ・・・親父の中ではきっと院長先生から使命を受けての行動なのでしょう(笑)それとも確信犯的に自分はまだまだ人の役に立っているんだぞというアピールを含んだ虚言、いや演出なのかもしれません。

 幻視症状が治まったと言っても、親父の発言のどこまでが本当で、どこからが嘘なのかよく分かりません。連絡ノートが頼りなのです(笑)

 今日も、帰ってきた途端に「忙しくて昼飯食えなかった」との言葉。しかし連絡ノートを見ると、昼食はしっかり完食と書いてあります。

 ひと昔前のコントのように「よし子さん、飯はまだかね?」「おじいちゃん、さっき食べたでしょ」状態なのでしょうか。

 いえいえ、恐らく「俺は飯を食う暇もない程忙しい男なのだ」という演出でしょう。

 でも連絡ノートには「今日一日、のんびり談笑て過ごされました」と書いてありますけどね(笑)

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