こんなに具合が悪いのは初めてだ

 こんにちは。オレです。

 人は誰しも自分をアピールしたい時があると思います。自分の存在を周りの人間に分かって欲しい時、認めて欲しい時等々・・・いわゆる承認欲求ですね。

 赤ちゃんが懸命に泣く、子供が親の気を引く為にイタズラをする、大人にもありますよね。好きな人に振り向いて欲しい為につれない態度を取ってみるとか、高価なアクセサリーを身につけて財力を見せつけるのもそうだと思います。

 現在、うちの親父が家族に自己アピールする手段・・・自分を弱々しく見せる事。体がキツイと訴えて、具合が悪い事を強調するのです。

 今日もデイサービスから帰宅し、いつも通りに入浴。風呂から上がると「アイタタ、アイタタ」と言いながらベッドに横たわりました。オレがそばに近づくと苦しそうな「ハァハァ」とした息づかい。

 この時点では本当に具合が悪いのか、どうかはまだ分かりません。ただ、ここから先の言動でオレは判断するようにしています。

 親父の部屋から出て、ドアの陰に隠れて様子をうかがうと苦しそうな息づかいはピタリと治まります。そしてわざと足音を立てて近づいたらまた「ハァハァ」言い出すのです。

 そして質問を投げかけるオレ。

 お父さん、苦しいのですか?・・・・・「こんなに具合が悪いのは初めてだ」

 いやいや、あなた!85年も生きて一番具合が悪い状態でまともにしゃべれるわけないでしょ。この時点で親父の自己アピール仮病決定です。

 そういえば、以前も同じ状況で「苦しいのですか?」と尋ねると「俺はこの調子じゃ長生き出来んかもしれん」と答える親父 ・・・・あんた、すでに日本人男性の平均年齢をとっくに越えて長生きしてますがなとツッコミを入れそうになりました。

 そして迎えた夕食の時間。

本日のじい様プレート

※チンジャオロース、サバの煮付け、カツオのタタキ、湯でとうもろこし

 今までで一番具合の悪いはずの親父、しっかりと完食。デザートのスイカもペロリと食べた後、物足りずにとうもろこしのおかわりをしました。

 本日の自己アピールも終了したみたいです(笑)

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