火に油が注がれた。

 こんにちは。オレです。

 誰しも、人に施しを与えて感謝されるのは嬉しいものです。

 うちの親父は昔から、人一倍感謝されたがり屋さんで、人によくモノをあげていました。

 ただ、彼の場合はそのモノを相手が必要としているかどうかまでは考えずに突っ走るところが多々有りまして(笑)

 更に、その事に感謝の言葉を述べると、まぁ大変。

 親父がたまたま買ってきたトマトを「これうまいなぁ、ありがとう」と言った翌日、冷蔵庫の野菜室を開けると、赤い物体がいっぱいに詰め込まれ、雪崩を起こすスペインのトマト祭り状態

 しかも、それが何日も続く(笑)

 我が家では、「親父にお礼を言う=火に油を注ぐ」として警戒レベル4に指定されています(謎)

 認知症を発症してからは、さらに拍車がかかっているみたいです。

 現在デイケアサービスに毎日通っている親父。

 感謝されたい症候群の矛先は、お世話をしてくれる職員さんへ。

 雨の日に、たまたま職員さんの一人が傘を忘れた事があったのでしょう。

 その翌日、手提げ袋に何かを入れて持っていく親父。何が入っているのか尋ねても、隠して見せようとしません。

 数日後、デイケアサービスからの連絡帳に「お父さんが毎日職員の○○に折りたたみ傘を持ってきてくれます。今度、こっそりお返しします(^_^;)」との一文が。

 恐らく、最初に持ってきた時に「ありがとうございます。」と感謝の言葉を言ってくれたのでしょう。

 認知症の利用者に話を合わせてくれるのが彼らの仕事なのですから。

 それが火に油を注いじゃったみたいです。

 後日、こっそりと折りたたみ傘が我が家に戻ってきました。計5本も(笑)

 これからも、このくり返しなんでしょうね。

 しっかりと応対してくれるデイサービスの職員さんに逆にこちらが感謝なのです。

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